サブロー監督の就任1年目となった2026年のロッテは、9月28日時点で60勝72敗3分のパ・リーグ5位。残りは8試合となりました。昨季の最下位からは一歩前進しましたが、首位ソフトバンクとは27ゲーム差。4位オリックスとは1.5ゲーム差です。数字を見ながら、今季の「良かったところ」と「課題」を振り返ります。
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最大の収穫は山口航輝の覚醒
今季一番のニュースは、山口航輝の本塁打33本です。9月15日の日本ハム戦で30号の決勝弾を放ち、ロッテの日本人選手がシーズン30本塁打に届くのは、1986年の落合博満さん以来40年ぶりとなりました。長打率.593はチームで抜けていて、リーグでもソフトバンク・栗原陵矢の39本に次ぐ2位です。
今季は打率.278と確実性も伴い、それが本塁打の数に直結した印象です。ロッテに長く足りなかった「日本人の長距離砲」の答えが、ようやく出たのかもしれません。
西川史礁と藤原恭大、次は「3割」へ
2年目の西川史礁は、チーム最多の550打席で打率.291、出塁率.355。藤原恭大も出塁率.354と、四球を選べる打者として存在感を高めました。若い2人が一年を通して出塁で貢献したことは、来季へ向けて大きな材料です。
ただ、筆者としてはここで満足してほしくありません。西川は.291と3割まであと一歩、藤原は.262です。出塁率が高い2人だからこそ、打率3割に乗せれば、山口の前に走者を置ける場面が一気に増えます。来季以降は2人そろって「3割打者」を目標にしてほしい。それがチームの得点力を上げる一番の近道だと考えます。
救援陣は計算できた
投手陣では救援の安定が目立ちました。抑えの横山陸人は33セーブ、鈴木昭汰は53試合で31ホールド。さらに八木彬が9勝1敗・防御率2.17、中森俊介が7勝1敗・防御率2.35と、終盤を任せられる投手がそろいました。7回以降の形は、他球団と比べても見劣りしません。
課題1:チーム出塁率.296はリーグ最低
一方で、打線全体の数字は厳しいです。チーム本塁打121本はリーグ3位なのに、得点476はリーグ5位。原因は出塁率で、.296はパ・リーグ6球団で最も低い数字です。佐藤都志也(打率.229)、寺地隆成(.212)の捕手2人も打率が伸びず、長打は出ても塁に走者がいない場面が目立ちました。
課題2:先発陣と被本塁打
先発では、ジャクソンが150回2/3を投げて9勝を挙げ、一人でローテーションを支えました。ただ、小島和哉は5勝9敗、毛利海大は防御率5.27と、2番手以降が苦しみました。チームの被本塁打138本はリーグ最多で、奪三振932はリーグ最少。「三振を取れず、長打を浴びる」形が、リーグで2番目に多い失点560につながっています。
痛かったのは、エースの種市篤暉が4月末に左アキレス腱を断裂し、わずか2試合の登板でシーズンを終えたことです。
課題3:外国人選手の奮起が不可欠
もう一つ、筆者が強く感じているのが外国人選手の物足りなさです。投手のジャクソンは期待どおりの働きでしたが、打者はソトが17本塁打を打ちながら打率.222、ポランコは52試合で打率.188、5本塁打にとどまりました。投手でも、ロングが防御率5.15と苦しみました。
上位のソフトバンクや日本ハムとの差を埋めるには、日本人の若手が育つのを待つだけでは足りません。中軸を任せられる外国人打者が山口と並んで打線に座れば、相手バッテリーは山口と勝負しにくくなります。来季の補強では、外国人選手の人選が順位を大きく左右するはずです。
来季へ:種市の復帰が何よりの補強
明るい話題もあります。種市は9月20日、手術後はじめて捕手を座らせての投球で150キロを超える直球を投げ、サブロー監督からは来季の開幕投手を託されました。ジャクソンと種市が2本柱になれば、先発陣の見え方は大きく変わります。
5位という結果は物足りません。それでも、山口の覚醒、若手野手の定着、救援陣の整備と、来季につながる材料は確かに見えた1年でした。残り8試合、まずは4位浮上を目指してほしいところです。
※成績はすべて2026年9月28日時点(NPB公式記録より)

